ソトブログ

映画と本、自然観察(あるいは40代、2児の父の日常)

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3月の晴れた日は、野鳥をもとめて。(サンカノゴイ、ヤツガシラ、クイナ、カヤクグリ……)

 

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5年目の鳥見の日々。

 

長男との野鳥観察は5年目になろうとしています。野鳥観察の醍醐味は不易流行で、端的にいって鳥見をしている最中のわたしたちは世のup to dateな喧騒とは距離を置いていられるというか、そんなことを意識することもないけれど、わたしたちは鳥見を、わたしが鳥見という趣味に関心のなかったころ、例えば30年前のバードウォッチャーと同じ環境で鳥見が出来ているわけではないし、いまと同じように、同じような環境で10、20、30年後に鳥見を続けられる保証はありません。

 

――と、そこから先の議論をいまここに急いで書くつもりはないけれど、まだまだ探鳥家としては未熟も未熟なわたしが、日々息子と続けている鳥見の記録を、ただ気軽にアップし続ける気持ちになれないところがあるのは、そういうことを考えないではいられないから。というのも少なからずあります(まあ、単純にうまくブログの記事にまとめられないから、というのが大きいですが)。

 

深刻ぶっているようですが息子との鳥見行の最中――とくに遠征するというとその時間の大半は、クルマでの移動ということになります――に、ふたりで話しているのはローティーンの男子と、アラフォーのおっさんのムダ話で。と、ここでいまわたしは、その内容の一部を紹介してみるつもりでここまで書いてきたけれど、やっぱりやめておきましょう。こういうことはわたしたち当人のあいだだけで収めておいた方が愉しいものです。

 

3月の晴れた日は、サンカノゴイを求めて。

 

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先日は単身赴任でわたしが働いている街の近くで、サンカノゴイが見られるというので探しに行きました。こういう珍鳥情報というのは、このブログで何度も紹介している映画『ビッグ・ボーイズ/しあわせの鳥を探して』に出てくるような野鳥情報ホットラインがなくとも、ウェブを通じてわりと簡単に入ってきます。そのことの是非も実はけっこう難しい問題かもしれなくて、日本野鳥の会が下記のようなマナーブックで観察マナー、撮影マナーを啓蒙しているのもそのことの一端が表れていると思います。

 

 

――ただ、そこにまだこの目では見たことのない鳥がいるというと、バーダーの端くれとしては見たいもの。だったのですが、先週末、今週末の2度に渡って訪れたそのスポットで、サンカノゴイに出逢うことは叶いませんでした。

 

DSCN9859 サンカノゴイ不在の湿地帯で、悠然と歩いてその存在感を示すアオサギ。時折タウナギを捕らえては、悪戦苦闘しつつ呑み込む様子も見られました。(2021年3月)

 

ヤツガシラとの僥倖。

 

しかしその近郊では、ヤツガシラが出ているとの情報も。今回の記事の冒頭のアイキャッチがその勇姿ですが、おそらくしばらく前から出ていたというサンカノゴイを見飽きた、撮り飽きたと思しきバーダー、カメラマンたち(といってしまうと現金なものですが、わたしたちが訪れた2回めのサンカノゴイポイントは、前週と比べて随分と人が減っていました)が、くだんの場所には大勢、集まっていました。

 

わたしたち親子が訪れた夕刻には、皆ひと息ついていたのかどうか、姿を消したらしい目当てのヤツガシラを懸命に探す、という感じではなかったのですが――そして野鳥観察というと、とくに目当ての鳥がいるというと、「待ち」が長いのがアウトドアアクティビティとしては動きの少ないのは、気の短いわたしにとっては実は厳しい側面なのですが――、そこは非常に「眼のいい」息子が、時間を持て余している大人たちを尻目に、スポットに着くやいなや、一瞬でヤツガシラの姿を捕捉しました。夢中で撮っていると背後から続々とカメラマンたち。


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「いい写真を撮りたい」というよりもライフリストを増やしたいわたしと息子が(もちろん、美しい鳥を見たからにはその姿を美しく捉えたい、という気持ちもありますが)「こんなものかな。」と撮り終えても、カメラマンたちのシャッター音は止むことがありません。彼らの邪魔をしないように、そして何より当のヤツガシラ氏本人の邪魔をしないように、ゆっくり、慎重にその場を離れて、心地よい疲労感とともに家路についたのでした。


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DSCN0562サンカノゴイのポイント近くで見られたクイナ(上)、ヒクイナ(下)。アシ原の物陰でひっそりと過ごす彼らを、ようやく見ることができました。(2021年3月)

 

そして鳥見はつづく。

 

サンカノゴイのポイントでは、わたしも息子も初見だったクイナヒクイナの姿も網膜とカメラに収めることができたし、最近は探鳥会ではない息子とふたりの鳥見行でも、カヤクグリチュウヒといった、これまで見られていなかったり、撮られていなかった鳥たちにも出逢うことができていて、このテキストの冒頭に書いたように、身の回りの自然が、環境が、こんなふうに野鳥たちが来訪して過ごし、彼らをわたしたちが眺めることができるものであり続けるように、微力でもコミットしていきたいと思う今日この頃です。

 

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DSCN0369和泉葛城山にて、こちらも到着してすぐに出逢えたカヤクグリ。(2021年3月)

 

DSCN9666 大阪・南港野鳥園の展望塔から、人工干潟上空のチュウヒ。(2021年2月)

 

撮影は全て、わたしのNikon Coolpix P1000、息子のP900。どちらも超望遠コンデジで、野鳥を極力邪魔しない、離れた距離でも撮影できる、わたしたちにはなくてはならない道具になっています。(※写真は全てノートリミング

 

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