ソトブログ

映画と本、自然観察(あるいは40代、2児の父の日常)

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紙ソトブログ Vol.1「本のなかでするバードウォッチング」

 

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手書きZINE=手書きブログ「紙ソトブログ」を作ってみました。

 

この「ソトブログ」は、少し前からノートに手書き、それをPC(Chromebook)で清書(場合によってはその中間にポメラDM200でタイピングすることも)する、という、おそらくこれを訊いた人のほとんどが、「そんな七面倒臭いことを。」と思われるであろうやり方で書かれているのですが、そうやって書かれた最近の記事に掲載している写真を見てもらえばわかるとおり、わたしは大変な悪筆で、おそらく自分以外の人には非常に読み辛い文字を書いています。

 

www.sotoblog.com

この記事(3/26)以降、全てまずは全文「手書き」する、という書き方で書いています。

 

しかしながら、折角手書きで書いているのだから、それをそのままで読み得る形で残してみるのもいいかも、と、ふだん愛聴しているラジオ番組、TBSラジオ『アフター6ジャンクション』での「ZINE特集」、とりわけその特集を経て出演者(番組パートナー)であるTBSアナウンサー、日比麻音子さんが作られたという素敵な手書きZINE「外出自粛新聞」を見て、思いました。

 

 

というわけで、以下の次の見出しの下の画像が、それまでより丁寧に、できるだけ人に読めるように書くことを心がけて書いた、手書きブログ(?)「紙ソトブログ」のVol.1です。結局悪筆の、読み辛さは変わりないし、その下に改めてタイプしたものを載せましたので、あえて「紙ソトブログ」を作った意味は、(作ったわたし自身以外にとっては)あまりないのですが、「手書きで(ある程度の長さの)文章を書く心地よさ」さえ伝わればいいな、と思います。

 

ここまで、ものすごく久しぶりにいきなりPCでタイピングして文章を書いているのですが、自身ではかなり、書いている心持ちや書くテキストが(手書きとは)違うような気がします。読み手にとってどちらがいいのかは、自分ではよくわかりませんが、とにかく違う。その感じもなんとなく、伝わればいいのですが。

 

紙ソトブログ Vol.1「梨木香歩『ぐるりのこと』から加藤幸子『ジーンとともに』へ。本のなかでするバードウォッチング」

 

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この5日間――というのは2020年5月2日〜6日の5日間のことですが。この間でいちばん感情が昂ぶったのは、5月6日、昼食にペペロンチーノを(混ぜてしまえばできるカンタンな素を使って)作って食べたあと、ぼんやりとbed-sittinng roomなこの単身赴任のアパートの一室の、そのベッドに身を投げ出しつつ読んでいた文庫本のなかで、べつの一冊の本に出合ったときでした。


読んでいた本は小説家、梨木香歩のエッセイ『ぐるりのこと』で、そこに出てくるもう一冊の本は、加藤幸子『ジーンとともに』で、こちらは小説。梨木さんのエッセイのテキストに拠れば、

 

ある小鳥の誕生から死までが、その鳥自身で語られる。(『かもめのジョナサン』ではない。ああいう作為のある擬人化の手法ではない。そうではなく)純粋に、鳥が自分の生活を語る。まるでレポートでも読み上げるように、鳥としての本のが自分を突き動かす様を、遺伝子が自分を導く巧妙さを、淡々と述べていくのだ。

梨木香歩『ぐるりのこと』(新潮文庫)より

 

というもの。3年半前に当時小学1年生だった長男と、バードウォッチングを始めていらい、現実の自然のなかだけでなく、二次元の映像や文章のなかにも鳥を探すのが常になっているわたしにとっても、そんな小説はこれまで訊いたことがなくて、なんで今まで自分は知らなかったんだろう? なんで誰もこれまで教えてくれなかったんだろう?

 

単行本はすでに絶版、角川文庫で『心ヲナクセ体ヲ残セ』というタイトルの短編集に収録される(あるいは文庫化で、本のタイトルを変えているのかも)も、そちらも品切れ(kindle版は発売中)、ネットで安価で古本をみつけたので、あわてて(今更あわてる必要はないかもしれないけれど)注文しました。

 

ぐるりのこと (新潮文庫)

ぐるりのこと (新潮文庫)

 

梨木香歩さんの小説や、エッセイにもたびたび野鳥が登場しますが、自分で探鳥を始めるまでは、(それ以前にも梨木作品を読んだことがあったにも関わらず、)そういうことは全然気がついていませんでした。本書は今回再読で、『ジーンとともに』に触れた箇所も、以前に読んでいたはずなのに、全く覚えていませんでした。自分の関心しだいで、見える世界が違ってくるんだ、ということに改めて驚いています。

 

心ヲナクセ体ヲ残セ (角川文庫)

心ヲナクセ体ヲ残セ (角川文庫)

  • 作者:加藤 幸子
  • 発売日: 2016/03/04
  • メディア: Kindle版
 

「猫を猫として書く」小説といえば、わたしの大好きな保坂和志の小説ですが、加藤幸子作品は「鳥を鳥として書く」小説なのでしょうか、今から読むのが楽しみです。こちらはkindle版。 

 

 家にこもっていても鳥見はできます。鳥見すらできるのだから、なんだってできるのです、そう、本のなかでね。著者はすごい、出版社はすごい、本屋はすごい、古本屋はすごい。本に関わるあらゆる心ある人々に、幸多からんことを! そんなことを思って止まない、連休さいごの一日になりました。

 

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【以前の記事から:「2020年4月の愉しい日々。――あるいはフキンシンな脳内レジャー、手書きブログのススメ実践編。三菱鉛筆“EMOTT”と、マルマン“Mnemosyne”N182Aを用いて。」】

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