Fire HD 10を「置いて読む」読書の快楽。
現在、これを書き出した時点で2020年20:41。まもなく、2月3日23:59をもって終わる2020年2月の「Amazonタイムセール祭り」で、セールのラインナップの目玉のひとつとして挙げれられているAmazon謹製タブレットがこの、Fire HD 10(2019年モデル/第9世代)です。このテキストが読まれるとすれば、そのタイムセールはもう終わってしまった頃でしょう。
祭りにノッてなんとなく買ってしまった。そんな人にユーザーのひとりであるわたしが言っておきたいことは多くありません。そのひとつは、
「わたしは気に入ってるよ」
ということです。その理由もシンプルで、すでに一度書きました。
そしてそこでも軽く触れたことであって、本当に些細なことでもありますが、それから数ヶ月使い続けてみていちばん気に入ったポイント、使い方というのは、このFire HD 10を電子書籍として、
「置いて読む」
――これに尽きます。Kindleを始めとした電子書籍を使い慣れた人にとっては当たり前のことかも知れません。でも、わたしもKindle PaperwhiteやこのFireシリーズを8インチ、7インチと使い続けてきても、今回ようやく気がついたのですが、これまでは、電子「書籍」という呼び名のために、プロダクトとしての電子書籍リーダーも、どうしても紙の本のアナロジーとして考えていて、同じような使い方をしようとしていたのかも知れません。
紙の本であれば、ほとんどの場合、座り読みであれ立って読む場合であれ、ベッドルームで寝転んで読むシチュエーションであれ、「手に持って読む」ということを所与の前提としていました。
しかし紙の本のように見開いて読むのではなく、「平たい板」であるタブレット型の端末で読むとき、そして特に10インチという大きめの画面サイズで読むにおいては、テーブルの上などに、「置いて読む」というのが非常に心地よい、ということに気がついたのです。書けば書くほど、気づいてしまえば当たり前のことのようで、わざわざわたしがこんなふうに書くのも馬鹿々々しいことのようですが。
目の位置やテーブルの高さに応じて、自立させて読む。
わたしが購入した サードパーティ製のフロントカバー付きのタイプのカバーであれば、上の画像ような一般的に動画視聴に適した立て方をしたり、下のように低く立ててみたりして、目の位置やテーブルの高さに応じて、自立させて読む。ということができます。
個人的にはこれまで、電子書籍の読書体験は紙には及ばないと、紙の厚みで今読んでいるページの、全体の中での位置関係が直感的にわかることとか、各ページへのランダムなアクセシビリティの高さとか、1000年に及ぶ書物の製本の歴史に一日の長を感じていた者ですが、「手が完全に空く」という電子書籍の読書の意外(そして当然といえば当然)な快楽にも、歓びを覚えています。
同じような理由から、Kindle Paperwhiteのような小型の専用端末においては、紙の本のように横開きのカバーよりも、自立させて読むことに特化した「縦開き」「縦置き」タイプのカバーが適しているのではないか、と思っています。そのことについてはまた改めて、触れてみたいと思います。
縦開きタイプのKindle Paperwthiteカバー。こちらも「自立させて置き読み」に適したカバーです。
それでは、Fire HD 10を入手された皆さん、いっしょに愉しみましょう。まだ手に取られてないあなたは、また、機会があれば。
ブラックの他、わたしの購入したブルー、そして上記のホワイトと、カラバリが増えたのもFire HD 10の魅力のひとつ。この路線は継続して欲しいところ。
【以前の記事から:Fire HD 10(2019年モデル/第9世代)購入当時のレビューはこちら。】