春から急に仕事が忙しくなって、この「ソトブログ」を書くことはおろか、帰宅後にPC(Chromebook ASUS C202SA)を開くこともできないでいたのでしばらくぶりの更新になりますが、「あえて気負ったり込み入ったことを書かなくてもいいじゃないか。少しの時間があれば、自分の愉しみのために書きたいことを書けばいいじゃないか。」と今日は思えたので、書いてみることにします。
本日、2019年4月21日の日曜日の朝から、7時半に長男とふたり自宅を出て、新宮市熊野川町の峡谷で行われた探鳥会に参加しました。
あの素晴らしい歌声を二度、三度。――日本三鳴鳥の一、オオルリの囀りに聴き惚れた日。
紀伊山地の山あいの自然のなかでの探鳥会であって、レディメイドなイベント、アトラクションと違って予定調和とはいかないというか、めあての鳥に出合えるとは限らないのですが、今日は歩き始めてすぐに、双眼鏡で青く小さな目標を捉えた息子が、
「あそこにオオルリがおるっ。」
と声を上げて、その瞬間にそれから午前中いっぱいの数時間の充実が保証されたような気がしました。
息子の撮ったオオルリ、枝かぶりを物ともせず捉えた彼の「ベストショット」。
歩きながら大自然のウォール・オブ・サウンドというか、様々な種類の鳥たちの囀(さえず)り、地鳴きが響き渡ります。霊験あらたかな熊野の山々のなかの鳴き交わしですから、なかなかそのなかで、歌い手である鳥たちの姿を見つけることは叶わなかったのですが、今回ここに上げているように、飛び交いながら、木々の枝のあいだで、てっぺんで、彼らそれぞれのソングポスト(鳥たちが歌うときにいつも止まる、お気に入りの場所)なのか、そのとき偶々停まった処なのかはわかりませんが、オオルリたちの歌う姿は何度か、捉えることができました。
他にも、私や息子が全ての鳥たちの声を聴き分けられたわけではありませんが、ヴェテラン・バーダーの方々との「鳥合わせ」では、本日は――、
オオルリ、
カケス、
ヤマガラ、
ミソサザイ、
コガラ、
ヒヨドリ、
カワガラス、
ウグイス、
トビ、
コゲラ、
メジロ、
ハシブトガラス、
ハシボソガラス、
アオゲラ、
キセキレイ、
コジュケイ、
アオバト、
セグロセキレイ、
ヤブサメ、
カワラヒワ、
コマドリ、
クロツグミ、
コサギ、
シジュウカラ、
と、24種類の鳥たちの鳴き声が聴かれ、そのなかのいくつかの鳥たちの姿が見られたのです。私たち探鳥会に参加した20名弱にとっては、そのこと自体が恩寵といってもいい出来事であり、時間だったのだと思っています。私たちに見られることは彼らには必要な事態ではありませんが、それを見て、聴く私たちはそれを美しく、嬉しく、愉しいものだと感じる。この関係性こそが、バードウォッチングの魅力だと思うのです。
(今回の記事タイトルは、本書から拝借させていただきました。)
【当ブログの野鳥観察についての記事一覧はこちら。】