カメラを手にしてから、息子の野鳥観察への力の入れ方が一段、上がったような気がします。
上記の記事で紹介したとおり、先日来、野鳥観察にうってつけな超望遠コンデジ、Nikon Coolpix P900を携えて息子たちとバードウォッチングに出かけて(といってもご近所に)いるのですが、ほぼ時を同じくして、小学生の長男もまた、カメラを手にして出かけるようになりました。
自然観察の大先輩から息子に譲っていただいたもので、私がP900以前に使っていたCanon Powershot SX410ISと同様の、コンパクトで高倍率なコンデジ、FUJI FILM FinePix S8600。

Canon コンパクトデジタルカメラ 光学45倍ズーム PSSX430IS
- 出版社/メーカー: キヤノン
- 発売日: 2017/02/23
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こちらは上記2機種と同傾向の現行機種、Canon Powershot SX430IS。高倍率ですが比較的コンパクトな、これくらいの機種が小学生でも扱いやすい気がします。
2014年発売の機種ですが、自然観察の記録用、とりわけズームが命の野鳥観察の記録用としては、息子にはとてもいいカメラでした。海辺に近く冬鳥が多く飛来する地域でもあって、冬になるというともともとバードウォッチングに気持ちが向く息子と私でしたが、カメラを手にした今季はとくに、息子の鳥見への気持ちの入り方が違うのを感じます。
息子の写真から。
ナベヅル(2019年1月、和歌山県御坊市、日高川)
実際、1月に環境省の施策として、全国で実施されているガン・カモ類生息数調査の一環として当地、和歌山でも開催された調査/探鳥会には、私が仕事で参加できなかったこともあって妻と参加した長男は、自分でたくさんの写真を撮ってきました。専門家の調査の傍らのイベントだったこともあって、専門家の皆さんや、高校の生物部の皆さんに混じって、色々と教えていただきながら初見の鳥にも出会えたようで、写真の写りの善し悪しを超えて、「写真に記録する」愉しみを味わえたようです。
オカヨシガモ(画面右端。2018年12月、和歌山県田辺市、会津川河口付近。左の2羽はヒドリガモ)
(2018年12月、佐賀県佐賀市、東よか干潟)おそらくダイシャクシギではないかと思うのですが...。
ゴイサギ(2018年12月、佐賀県佐賀市)
カササギ(2018年12月、佐賀県佐賀市)
ケリ(2019年1月、和歌山県田辺市、右会津川)
Nikon P900で撮る動画。鳥のしぐさ・動きをじっくり眺める愉しみ。
コゲラ(2019年2月、大阪府堺市、大泉緑地)
私の方も、テレ端2000mm相当・83倍ズームの超望遠コンデジ、Nikon P900を手にしてから、やはり野鳥観察の愉しみが増したような気がします。単純に今までのカメラよりもよく、綺麗に撮れることもありますが、モニターやファインダーを通して、より細かく、精緻に鳥たちを「観察」できることが面白い。とりわけ最近は、少しずつ写真だけでなく、動画も試してみています。

Nikon デジタルカメラ COOLPIX P900 ブラック クールピクス P900BK
- 出版社/メーカー: ニコン
- 発売日: 2015/03/19
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野鳥観察や探鳥会にカメラを携えていくときのアンビバレントな現象、心象として、ついつい「撮ること」に夢中になってしまい、「じっくり観察する」ということがおろそかになることもあります。そんなとき、動画に収めてみると、後から改めてそれを見ると、鳥の細かなしぐさ・動きを見つめることができるのです。
アオサを食むコクガン、天神崎(和歌山県田辺市)にて。(2019.2.17)
おそらくこういうふうにカメラなどの機材を充実していくと、しだいに「もっと綺麗に」「美しく」撮りたい、という感情も芽生えてくるでしょう。もちろん経済的な事情が許す範囲で、そうした愉しみ方も深めてみたいですが、遅まきながら「鳥を見る」世界を知った身としては、せっかくなら「鳥を識る」世界、愉しみも深めてみたい。
以前にも紹介した、自分たちで撮影した写真で作る、息子との自作の「鳥の図鑑」も、80種を超えてきました。こういうものを作ったり、本を読んだりすることと、実際に自然のなかで鳥を観察することを通して、それらをうまく繋げながら、「識る愉しみ」を味わっていきたいと思います。個人的には、私と息子が大好きな映画、『ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して』のように、息子たちとのバードウォッチングを題材にした小説を書けたらいいな、と、最近は考えたりしています。
【以前の記事から:私的には現在の自分の嗜好にベストマッチなカメラ、それがNikon P900です。】
【当ブログの野鳥観察についての記事一覧はこちら。】