ソトブログ

映画と本、自然観察(あるいは40歳、2児の父の日常)

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“鳥が見えれば世界が変わる”――久しぶりに帰省した佐賀・東よか干潟で初バードウォッチング。

 

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数年ぶりの帰省、鳥見を始めて初めての佐賀への帰省。ここぞとばかりに「東よか干潟」に行ってみました。

 

小学生の長男と、私自身も初心者ながら野鳥観察を始めて約2年。この間、主に私たちの暮らしている紀伊半島、南紀地方で鳥見を続けてきたのですが、年末年始、数年ぶりになる私の故郷・佐賀県への帰省がてら、バーダー垂涎の野鳥観察スポットのひとつである、「東よか干潟」に行ってきました。――といっても、私が佐賀で暮らしていた高校卒業までの18年間、鳥/野鳥観察/バードウォッチングには全く関心がなくて、有明海の干潟といってもムツゴロウとか、海苔の養殖というイメージしか持っていませんでした。

 

ひとたび野鳥に興味を持ってみると、レジャーとしての旅行でも仕事の出張でも、遠出をするというと、私のような知識の薄い初心者バーダーでも、「何かこの辺にはいない鳥が見られるかも」と思ってしまいます。それはアンダーティーンの旺盛な好奇心で、私以上にぐんぐん知識と関心を拡げる息子にとっても同様のようで、今回、私が言い出したのか、彼が言い出したのかは忘れてしまいましたが、久しぶりに佐賀へ行けることになって――すなわち、鳥見をするようになってから初めて佐賀へ行くことになって、二人が第一に思いついたのが、「干潟で鳥を見たい!」ということでした。

 

 

 往路の新幹線の車内では、図鑑を見ながら日本野鳥の会佐賀県支部のホームページの「東よか干潟情報」をチェックして、どんな鳥が見られるのか、長男と作戦会議。長男の影響でカウンター(数取器)を所望した3歳の次男も加わって、佐賀の野鳥に思いを馳せていました。

 

【鳥見グッズ紹介その1・図鑑(電子書籍ビューワ)と数取器。】 

 

Fire 7 タブレット (7インチディスプレイ) 8GB

Fire 7 タブレット (7インチディスプレイ) 8GB

 

野鳥や植物などの図鑑の参照のため、手持ちのiPadやKindleを手放し、最近買い替えたのがこのFire 7。図鑑のような図版の多い電子書籍を見るのに適していて、7インチのサイズ感は野外活動の持ち歩き用には最適だと思います。

 

以前も紹介した数取器も、長男はネタではなくてちゃんと夏休みの自由研究でも野鳥のカウントに活用していて、何でも真似したがる次男のリクエストに応えて改めて誂えたのがこのブルーのヴァージョン。こういう道具がいちいち格好良くて可愛いのも、自然観察の醍醐味のひとつです。

 

 佐賀の鳥といえばカササギ。彼らの姿を改めて見ると、帰ってきたなぁ、と思います。

 

そして佐賀といえばカササギです。サギといってもカラス科の鳥で、佐賀ではしばしば「カチガラス」と呼ばれています。ハシブトガラスやハシボソガラスといった普通種のカラスと同様に、佐賀ではごく一般的に見られるため、私自身、佐賀に住んでいた頃は珍しいとも何とも思っていなかったのですが、佐賀や福岡県南部(筑後地方)に生息するカササギは、朝鮮半島から人為的に移入されたとする説が有力らしくて、他の地域、例えば私が現在住んでいる近畿地方ではなかなか見ることができません。

 

とは言いながら私はこれまで注意して、見ようと思ってみたことはなかったのですが、佐賀に行くからには見ないわけにはいかないという息子とともに、駅から実家への車窓からも、菩提寺へのお墓参りの最中の周囲の田畑でも、カササギの姿を追っていました。しかしながら意外と見つからず。私の実家へ着いてからも、縁側から外を眺める息子。――と、息子の執念が実り、庭から隣家の屋根、電線へと飛び移るカササギの姿を捉えました。各々自分の高倍率コンデジを手に取り、夢中でシャッターを切る私と長男。それで捉えたのが以下の写真です(今回載せたのは私のカメラのもの)。息子のは今手元にないので、また改めて紹介したいと思います。

 

佐賀の県鳥、カササギ。県内では「カチガラス」という呼称が一般的。実家の隣家のテレビアンテナにて。

 

 

それから数日間の滞在のあいだ、実家の庭や周囲でも、カササギは何度も見かけて、そのたびにカメラを構える息子が微笑ましく(彼のカメラは、通っている自然観察教室の先生が譲って下さったもの。撮影を覚えてからさらに観察が愉しくなったようです)、私自身も何だか懐かしい気持ちになりました。カササギ以外にも、庭木にミカンの輪切りを挿してみたりして、小鳥を呼んで、リビングや縁側からもバードウォッチングを愉しむことができました。 

 

実家の庭の家庭菜園に、アトリが来ていました(下↓も)。

 

 

【鳥見グッズ紹介その2・高倍率コンデジ。】 

私が今、バードウォッチングに使っているのは、光学40倍ズームのこのカメラ(厳密にはこれの数世代前の「SX410IS」ですが)。高倍率コンデジは総じて撮影素子が小さく、また構造上暗いのですが、とにかく姿を捉えたい初心者の私には、今はこれで十分。意外と小型なので取り回しがいいのも嬉しいです。より綺麗に野鳥の姿を収めたくなったら、先輩バーダーの皆さんを参考に、色々検討してみたいと思っています。

 

そしていざ、東よか干潟へ!――失敗もありましたが、広大な干潟の鳥たちを満喫しました。

 

 

翌日は体調を崩した次男を妻が看てくれて長男と二人で、大みそかとなったその翌日は、妻・次男に加え兄夫婦と子どもたちも一緒に、東よか干潟へ出かけました。

 

先述した野鳥の会佐賀県支部の「東よか干潟情報」の、何百羽、何千羽という観察情報をもとに、無数に飛び交う鳥たちを想像して期待に胸を膨らませていた、(とくに)私と長男でしたが、間近で見える鳥の姿はまばら。後でわかったのですが、東よか干潟での鳥の観察は満潮前2時間からが見どころのようで、干潟では満潮時には鳥たちは沖合に飛んで行き、干潮時には干潟のなかにまばらに散らばってしまうのだそうです。*1

 

あまりにも広大な有明海、東よか干潟。晩秋には海岸(写真の柵の右手)には、一面に真っ赤なシチメンソウの花が咲き誇るそうです。

 

そんな初心者丸出しの失策はあったものの、沖合にはたくさんのカモメ、カモたちが飛び交い泳ぎ、普段暮らす和歌山では見られない、ズグロカモメやツクシガモをはじめとしたたくさんの野鳥の姿を見ることができ、改めて、有明海、東よか干潟の広大さに驚きと感動を覚えました。息子も兄夫婦(彼にとっては伯父さん・伯母さんたち)、そしてお従姉さんたちにも愉しんでもらえたことで、とても悦んでいました。

 

遠くに見える海苔の養殖漁場の手前には、たくさんのカモが飛び交っていました。

 

もう少しズームしてみると、↓

 

ツクシガモです。「筑紫鴨」の名前の通り、日本では有明海など九州北部で見られるカモで、あまりにも普通にたくさんいるのでビックリしました。

 

干潟の前に整備された「干潟よか公園」(東よか干潟に訪れる際には、ここの駐車場に車を停めるといいでしょう)でも、ジョウビタキやハクセキレイ、モズやアオサギといった野鳥も見られました。帰り際には見るからに凄そうな機材を持った年配の男性も野鳥観察・撮影に来られていて少し話をすることができ、息子ともどもまた見に来たいな、という思いを強くしました。

 

身近な冬鳥の代表格、ジョウビタキのオスは、鮮やかで見かけると嬉しいですね。

 

バードウォッチングを始めてよちよち歩きながら2年余り。徐々に知識や見た鳥の数(「ライフリスト」と言います)の数が増えていくのも愉しいのですが、何より、鳥を見ることで、鳥を識ることで、今自分たちのいる周りの自然や街が、少し違って、奥行きを持って見えてくると、そのこと自体が一番面白く、奥深いな、と思います。これからも自分たちのペースで、鳥見を愉しんでいきたいと思っています。

 

【鳥見グッズ紹介その3・双眼鏡。】 

今回の帰省に合わせたわけではないのですが、12月の誕生日にと、長男が1年越しに望んでいたのが双眼鏡。実売1万円以内とエントリークラスのモデルですが、以前こちらでも紹介した、息子がそれまで使っていた安価なものとは全く見え味が違って、息子いわく「もう戻れないくらい違う」とのこと。とはいえ息子は今も2つとも持ち歩いて、使い分けています。双眼鏡についてはこうしたブログでは、実際に覗いた「画」を見せられないのでその魅力を伝えるのが難しいのですが、また改めて紹介してみたいと思っています。

 

東よか干潟グラフィティ。

 

この時期の東よか干潟を埋め尽くすカモメのほとんどは、このズグロカモメ。「頭黒鴎」の名は、頭の毛が真っ黒な夏羽から。

 

東よか干潟といえば日本国内最多の渡来数を誇るというシギ・チドリ類の宝庫。ダイシャクシギもたくさんいました。

 

こちらは和歌山でもよく見られるイソシギ。彼らのテクテク歩く姿はかわいいですね。

 

「干潟よか公園」にはモズもいました。

 

 

【東よか干潟関連のオススメサイト。】 

佐賀県による、東よか干潟とそこに棲む生き物たちの紹介サイト。干潟での観察ガイドもわかりやすく紹介されていて、事前にもうちょっとよく読んでおけば良かったな、と思っています。

 

tori-planet.hatenablog.com

時々覗かせていただいている野鳥写真ブログ、id:tori-planet さんの「野鳥ぷらねっと」。上記記事の東よか干潟の写真を見て、「あ、観察に適した時間(潮どき)があったのか!」と気づいた次第。これからも勉強させていただきます。それにしても美しい写真の数々。