ソトブログ

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【レビュー】ASUS Chromebook C223NA――使ってみてわかる、これでいい/これがいい、「書くこと」との相性の良さ。

 

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昨年(2018年)12月に、ASUSの2018年モデルのChromebook、C223NAを2週間ほど、お借りする機会がありました。貸して下さったのは、先日のAcer Chromebook Tab 10に続き、ブログ「おふぃすかぶ.jp」の鈴木章史(@OfficeKabu)さん。

 

office-kabu.jp

鈴木さん自身による、C223NAのレビュー。ハードウェアからスペックまで過不足なく書かれた、「使ってみたくなる」テキストです。

 

年末まぎわにC223NAを鈴木さんにお返ししてからというもの、というより、使っている最中から、せっかくだからその使用感について、自分なりにまとめてみたい、とは思いながら、ここまで、なかなかそれをことばにできずにいました。

 

私にとって、PC(とくにラップトップ)の価値の決め手は、「それを使って文章を書きたくなるか?」

 

というのも――、


私にとってのコンピュータ、PCの価値を決め手は、
「それが手許にあると文章を書きたくなるか。」


――つまるところ、これしかないからです。

 

あるいは、私がPCにかぎらず、世のなか(というよりウェブ上)にあふれるコンピュータやガジェット、もっとひろくモノ、商品のレビューがつまらないのは、
「それはあなたに(そして、私に)とってなになのか?」
という視点が抜け落ちているからであって、2週間やそこらの試用で、私にそれを表現できるとは思わなかったからでもあります。

 

とはいえ、C223NAというPC 、Chromebookは、私にそのことを(改めて)思い出させてくれた、という一点において、私にとってはとても素晴らしい、素敵な端末でした。

 

今回お借りしたのは、US版モデル「C223NA-DH02」。当然ながらUSキーボードです。C223NA は日本語JISキーボードの国内版も発売されていて、東京・赤坂のASUS Store Akasakaと、下記ウェブストア「ASUS Store」でのみ扱われています。

 

 

蓋を開けて起動する、シェルフからテキストエディタを開く、そしていきなり書き始める。その流れのスムーズさ、自然さ。

 

C223NA を手にとって、さわって、使ってみて感じたもっとも端的なことは、ものを書くには結局、これだけあればいいじゃん、ということでした。仕事上とか、生活の上での利便性とか、「画像や動画を扱うから」とか、「年賀状を作るから」とか、MS Officeが必要だから、とか――、一つひとつは重要に思える具体的な用途よりも、「書きたい」と思ったときに、これを開いて使いたくなるということ。

 

そしてその点(「何か書きたいことを書く」)において、実は私にとっては、これ以外のコンピュータがさしあたって存在しなくてもよい。「これでよい」。そう思えるラップトップ・コンピュータでした。

 

クラムシェルの蓋を開けて起動する。→シェルフからテキストエディタ「Writebox」を開く。→そしていきなり書き始める。

 

Chromebookでテキストエディタ(Webアプリ)Writeboxを全画面表示したところ。個人的に、テキストに没頭するには絶好の環境のひとつです。 

 

その手順は、いまこのテキストを私が、無印良品の5冊200円のA5サイズのノートを開いて、三菱鉛筆のサインペン「リブ」で、右側のページだけに、一行アキで下書きしているのと同じくらい、(くどいようだけれど)私にとっては自然なことで、ここは大事なことだから繰り返し書きますが、「私にとって」「私だけの」スペシャルな、しかしなんの複雑さも特別さもない、ごく自然な「私のやりかた」だとそれが思えるということ。その伴侶に「C223NA」という端末がなり得るということは、私にとってはとても大きな発見でした。

 

そのナチュラルさは、たとえばテキスト入力に特化した端末として、キングジム社のあのエポックな、POMERA(ポメラ)にも通じるものがあります。ただ、ポメラがテキスト入力「のみ」に特化した端末として先鋭化しているのに比べ、Chromebookは、(一部で「ウェブに繋いでいないと何もできない簡易なOS」というような揶揄もあるとはいえ)一見して普通のノートブックPCであって、しかしだからこそ、一般的な用途としては「普段の荷物の一部として、カバンのなかに常備させる」ことが、必然的に多くなるように思います。

 

持ち歩きには、C202SAで使用しているAmazonベーシックの11.6インチ用ネオプレン製スリーブを。C202SA(厚さ22.6mm)より薄くスマートなC223NA(同17.25mm)は、このケースにもスルッと入ります。

 

実際私の場合も、カバンにスマホや財布、手帳やノートと一緒にChromebookを入れて持ち歩く機会の方が、より軽いポメラを同衾させることよりもずっと多いのです。持ち歩きに優れた省スペースのメモ端末であるポメラの使い方としては、あるいは私の使い方は邪道で、理に適っていないのかもしれません。しかしテキストを書くことしかできないポメラの、目の前のテキストに集中できる。という特性は、「Chromebook+Writebox」とも違う、体験/体感としてのスペシャルさがあって、私は大好きなのですが、それを書くことがここの本題ではないのでいまは割愛します。

 

 

スペックやハードウェアの違いはあれど、「書くこと」に対してフレンドリーな、ライティング・オリエンテッドな端末=ラップトップタイプのChromebook。

 

先ほど書いたように、私はこの稿を、「ノートにサインペンで書く」という方法で書き始めて、途中から(「そのナチュラルさは、たとえばテキスト入力に特化した端末として、」以下の部分から)C223NAとC202SAで「Chromebook+Writebox」で書き継ぎましたが、私としては、意外なほど、「紙+ペン」→「ラップトップPCのキーボード」への移行を違和感を感じることなく書くことができました。同じようなサイズ感、キー配置と画面解像度のC223NAとC202SAでも、キータッチやタッチパッドの感触、ディスプレイの質感など、微妙な、しかし確かな差異はあります。

 

(私の環境での)ベンチマーク、Octane 2.0のスコア。上がC223NA、下が私が愛用中のC202SA。どちらもChromebookとしてはエントリーモデル、というか普及価格帯の汎用モデルだと思うのですが、約2年の世代差というか、CPU(C223NA:Intel Celeron Dual-Core N3350、C202SA:Intel Celeron Dual-Core N3060)の差は結構大きくて、実際体感としても、C202SAと比べると、C223NAの方に、かなり動作に軽快さがある気がします。

 

けれど本質的な部分での、<「私にとって」「私だけの」スペシャルな、しかしなんの複雑さも特別さもない、ごく自然な「私のやりかた」>になり得る端末としての魅力はどちらも、変わらないような気がします。それが11.6インチ、1366×768という画面解像度やサイズ感、Chrome OS/Chromebookという共通点に拠るものなのか、私にはまだ判然としていません。ただ、C202SAを1年半使ってきて、C223NAを2週間お借りして使ってみて、かなりの確率をもって私が確信するのは、私は次も――私にとってそれは、C202SAがその役目を終え、「買い換える」ときになりそうですが――Chromebookのラップトップを買うだろう。ということです。

 

それが外れたとしても、当たったとしても、この「ソトブログ」で私は報告したいと思っていますので、前者の場合は大いに笑って下さい。後者だった場合は、そのとき、よりChromebookが身近になり、使いやすい世界になってくれていると嬉しいです。

 

借りものの端末なので本当に貼るわけにはいきませんでしたが、ステッカー&切手カスタムも、(貼らずに、置いて)試してみました。切手はChromebookらしく、アメリカの古切手を。これだけで「自分のもの」になったような気がするから不思議です。C223NAの、素っ気ない、無骨な佇まいも、こうした「遊び」を赦してくれる自由さ、と取ることもできるでしょう。