愛用中の「ポケット・メモ・ライター」、ポメラDM200について。
Chromebookの天板に刻印されたGoogle Chromeのロゴを見て、2歳になる私の次男は「おっけー、グルグル!」と言うのですが、それを聞いて『魔方陣グルグル』かよ!と心のなかで息子にツッコミを入れる私は世代がばれてしまいますね。――と思ったら2012年から続編が書かれていて2017年にアニメにもなっているのですね。生半可な知識とノスタルジーでいい加減なことは書けないものです。
Amazonマケプレのコミックス全巻セット。買おうかな……。
――そんなChromebookについて何度も記事を書いているこの「ソトブログ」ですが、私の用途はほぼ9割、ウェブ閲覧とブログ執筆を含むテキスト入力のみ。たまに動画を観たりAmazonミュージックでプレイリストを編集したりしますがそれだって「ウェブ閲覧」の一部でしょう。
その程度の用途であって、しかもその本丸である「テキスト入力」において、軽快な動作と「Writebox」(ウェブアプリ)、「Jota+」(Androidアプリ)などの使い勝手のいいテキストエディタの存在で、とても調子よく使っている私が何故、あえてChromebookと同じくらいの価格で用途が本当にテキスト入力に絞られたポメラDM200を購入し使っているかというと、その答えはシンプルで、ただ“惚れたから”。で終わってしまうと何も伝わらないばかりか書くこともなくなってしまうのですが、手にする前に念頭にあったのは、ポメラを手にした人の誰もがいう、「書くことだけ」しか出来ない、あるいは「だけ出来る」プロダクトであることそのものが魅力だ、ということでした。
そして実際に手にしてみてもその感触は変わらず、黒一色の筐体のシンプルな機能美や、キーボードの打ちやすさ、プラスチックの質感にいたるまでを愛し、心地良く使っているのですが、実をいうとひとつ大きな誤算があって、それは、
――当初思っていたほどポメラDM200に触れていない。
ということです。もともと「テキスト入力」というときに私のアタマのなかの中心にあるのは、「小説を書くこと」。なのにここ最近は書けていないこともあって、Windows PCにしろChromebookにしろ、プライヴェートなマシンはエイト・デイズ・ア・ウィークな勤め人としての仕事にはほとんど使わないこともあって、そして何より、ウェブブラウザとシームレス(というより、ブラウザそのもの)なChromebookがブログ執筆において非常に快適なこともあって、美麗なモリサワフォントやアウトライン編集機能、縦書き、類語辞典を含めた多数の辞書に従来のポメラに比べて「賢くなった」ATOKなど、執筆に最適な環境をこの上なく実現しているポメラDM200を触る機会がなかなか訪れないのです。
それでもブログでも、こうしたポメラ関連記事についてはあえてDM200を使って書いてみたりしていますが、リンクを貼ったり検索しつつ、という作業になるとChromebookで書いた方がラクなのは事実。
しかしやはり、若干狭めな17mmのキーピッチというハンディがありながら、WindowsノートよりもChromebookよりも、書くときの体験として、「質感が高い」と個人的には感じているポメラDM200。かなり感覚的なことなのでうまく伝えられる自信がないのですが、先ほどのキーボードや、7インチのモノクロ画面(液晶自体はカラー用の液晶らしいのですが)に向かうと、自然に気持ちが引き締まるのを感じます。
とくにキーボードに使用されたプラスチックの、ひんやりと、そしてしっとりとした質感が好きです。
私はこうした工業製品について知識がないので印象と憶測でしかないのですが、ローコストの製品ではこうしたキーボードにも、何か極めの粗い、ざらざらした質感のプラスチックが使われている印象があるのですが(私も愛用していたNECのLifeTouch NOTEなどはそうで、そこが少し残念でした)、ポメラDM200はここにおいて妥協していないというか、あるいはコスト的にそれほど変わらないものだとしたら、このDM200の仕様は私の指先に非常にフィットしたものだということなのでしょう。
このキーボードの質感が、何とも言えず好きなのです。
というわけでもっともっとポメラDM200を触りたい。この素敵な道具に、相棒に見合った文章を、これからも書いていきたいものです。
【※今回のタイトル、「アウトブリード」は保坂和志さんの傑作エッセイのタイトルから引用しました。】
【ポメラDM200について】
DM200の、私の第一印象。
SDカードやQRコードでもデータを渡せますが、DropboxやGoogleドキュメントにアップロードできるのは、意外に嬉しい。